発達障害の知識があっても「わが子の育児」は別物だった
私はこれまで、学校現場や保護者支援の中で、発達障害やグレーゾーンの子どもたちと関わってきました。教育の専門職として、子どもたちの特性を理解し、接し方や支援の方法についての知識もたくさん持っているつもりでした。
でも、自分の子どもが“育てにくさ”を抱えていることに気づいたとき、
私は想像以上に混乱し、悩み、戸惑いました。
「こうすればいいって、私は知っているはずなのに…」
発達障害やグレーゾーンについての知識はあっても、他の子とは違う行動をする我が子に焦りと戸惑いを感じていました。
「みんなと同じ行動をしてほしい。変に目立たないでいてほしい。」
子どもの困り感に目を向けるよりも、無意識に「トラブルのない正しい子ども像」を押し付けようとしていました。
周りからの声が、私を一番悩ませた
わが子は、はっきりとした診断があるわけではありません。
けれど、幼稚園おの頃は明らかに「みんなと同じようにはできないこと」が多く、本人も困っている様子がありました。
発達検査では「平均の範囲内」。
だけど実際の生活では、集団行動が苦手、感覚の敏感さ、人との距離感など、“育てにくさ”は明らかにある。
まわりからは、
「そのくらい、みんなありますよ」
「親が気にしすぎなんじゃない?」
そして何より印象に残っているのが
「どんな教育方針で育てられていますか?愛情不足とか・・・」
――育て方についてのこの言葉が責められているようで、一番つらかった。
「私の育て方が悪いのかな」
だれにも分かってもらえない孤独感が、じわじわと私を追い詰めていきました。
悩みの中で気づいた「子どもの見方」と「私のしんどさ」
悩みながらも、私は子どもをよく見ようと努力しました。
うまくいかない場面を責めるのではなく、「なぜできないのか」「どこでつまずいているのか」を少しずつ探っていくうちに、あることに気づきました。
それは、
**「私は正しさにとらわれすぎていた」**ということです。
専門家として、“こうすべき” “こうすればいい”という知識が邪魔をして、
子どもの「そのまま」を見られていなかったのかもしれません。
そして、**「母親としてちゃんとしなきゃ」**というプレッシャーに、自分自身が苦しんでいたことにも、やっと気づきました。
子どもにとって必要なのは、「正しく育てられること」ではなく、
「安心して自分でいられる場所」だったのです。
今、伝えたいこと。グレーゾーン育児で悩むあなたへ
このブログを読んでくださっているあなたも、
もしかしたら、わが子の“ちょっと気になるところ”にモヤモヤしたり、
「私のせい?」と自分を責めていたりするかもしれません。
でも、どうか伝えさせてください。
「あなたの感じている育てにくさは、間違っていません。」
「あなたの子育ては、もう十分がんばっています。」
発達グレーゾーンの子どもたちには、
“特別な支援”ではなく“ちょっとした工夫と理解”が必要なだけ。
そして、それを続けていくためには、
まず親であるあなたがラクでいることが大切です。
私もまだ道の途中です。
でも、だからこそ今、同じように悩んでいるあなたと一緒に、
子育ての苦しさも、あたたかさも、わかちあいたいと思っています。
あとがき|このブログでできること
このブログでは、
- グレーゾーンの子どもへの接し方
- 学校や支援機関とのつながり方
- 子育て中の“親のしんどさ”への向き合い方
など、実体験+教育の専門知識の両面から情報をお届けしています。
同じように悩むあなたの、心のよりどころのひとつになれたらうれしいです。
このブログを書いた管理人に興味があればこちらもどうぞ。